イスタンブールにある2つの空港から市内へスムーズに移動するための交通手段と費用の目安
イスタンブール観光ガイド: イスタンブールにある2つの空港から市内へスムーズに移動するための交通手段と費用の目安 の詳細解説
広大なイスタンブールの空の玄関口に降り立った瞬間、その圧倒的なスケールに少しだけ足がすくむかもしれません。15年この街で暮らし、数えきれないほど空港を行き来してきた私でさえ、新空港のあの果てしなく続くロビーを初めて歩いたときは、思わず深呼吸をしたものです。世界を繋ぐハブ空港としての活気、そして多種多様な言語が飛び交う喧騒――。そこには、これから始まる旅への期待と、「無事にホテルまで辿り着けるだろうか」という小さな不安が混ざり合っているはずです。
でも、どうぞご安心ください。迷路のように見えるこの街の交通網も、地元の視点で紐解いていけば、驚くほどシンプルで機能的な姿を現してくれます。イスタンブールには、ヨーロッパ側の「イスタンブール空港(IST)」とアジア側の「サビハ・ギョクチェン空港(SAW)」という2つの大きな窓口がありますが、どちらに降り立ったとしても、スムーズに市内へ滑り出すための最善のルートはすでに用意されています。
効率を重視してスマートに移動するのか、あるいは車窓から流れる異国の景色を楽しみながらのんびりと向かうのか。あなたの旅のスタイルにぴったりの移動手段を見つけるお手伝いをさせてください。まずは重い荷物を置いて一息つける場所まで、もっともストレスの少ない方法でご案内しましょう。
イスタンブールにある2つの空港と市内の位置関係
イスタンブールには2つの大きな空港がありますが、どちらに降り立つかで旅の始まりの印象は180度変わります。まずはこの2つの玄関口が、街のどこに位置しているのかを正確に把握しましょう。これを知っておくだけで、到着後の「こんなはずじゃなかった」という疲れを半分に減らせるはずです。
巨大な最新拠点:イスタンブール新空港(IST)
ボスポラス海峡を挟んでヨーロッパ側、北の黒海沿いに位置するのがイスタンブール新空港です。ここは2018年に開港した世界最大級のハブ空港で、日本からの直行便(ターキッシュ エアラインズやANA)はすべてこちらに到着します。

とにかく広く、近代的なのが特徴。旧市街のスンタンアフメット地区や、新市街のタキシム周辺までは約40〜50kmほど離れています。距離だけ聞くと「遠いな」と感じるかもしれません。実際、渋滞がなければ1時間弱で着きますが、夕方のラッシュに捕まると2時間近くかかることも……。ただ、道自体は新しく整備されているので、移動の快適さは保証されています。
アジア側の玄関口:サビハ・ギョクチェン空港(SAW)
もう一つが、アジア側の南東に位置するサビハ・ギョクチェン空港です。主にLCC(ペガサス航空など)や国内線、ヨーロッパ近隣諸国からの便がメイン。
もしあなたが、イスタンブールでの時間を豊かにする滞在エリアの選び方を参考にして、落ち着いた雰囲気のアジア側に宿を取るなら、こちらが圧倒的に便利です。アジア側の中心地カドゥキョイまでは約30km。新空港に比べるとこぢんまりとしていて、出口までの導線が短いのが魅力ですね。
目的地との距離感を掴むコツ
「自分のホテルはどちらの空港から近いのか?」――これを確認することが、スムーズな移動の第一歩です。
- **旧市街・新市街(ヨーロッパ側)**へ行くなら、イスタンブール新空港が定石。
- **カドゥキョイ(アジア側)**に泊まるなら、サビハ・ギョクチェン空港が楽。
実は、私は以前、急いでいた時に空港の名前をうっかり確認し間違えて、反対側の空港へ向かってしまったことがあります(笑)。特に、乗り継ぎで2つの空港間を移動しなければならない場合は、最低でも5〜6時間は余裕を見てください。イスタンブールの交通渋滞は時に想像を絶します。無理なスケジュールを立てず、ゆとりを持って計画するのが「地元流」の賢い旅のコツですよ。
イスタンブール新空港(IST)からの主要な移動手段:Havaistとタクシー
イスタンブール新空港(IST)に降り立ったら、迷わず「Havaist(ハヴァイスト)」の看板を探してください。これが、最もコストパフォーマンスに優れた、街への「正解」ルートです。

快適なシャトルバス、Havaistを使いこなす
15年この街で旅行者を見てきましたが、Havaistの進化には目を見張るものがあります。大型で清潔なバス、ゆったりとした座席。旧市街(スルタンアフメット)や新市街(タクシム)といった主要エリアまで、乗り換えなしで運んでくれるのは本当にありがたい。
料金は目的地によりますが、主要な観光エリアまでは約200〜230TL(約4.5〜5ドル)程度です。支払いはクレジットカードか非接触決済が基本。以前のように専用のプリペイドカードをわざわざ買う必要もありません。バスの横で荷物を預ける際、スタッフが行き先を確認してタグを渡してくれるので、荷物が多い方も安心してください。
「渋滞が心配?」もちろん、イスタンブールの交通渋滞は有名です。でも、車窓から眺めるボスポラス海峡や歴史的な街並みは、その待ち時間を忘れさせてくれるはず。
タクシーを利用する際の見極めとコツ
一方で、長旅で疲れ果てている時や、3人以上のグループならタクシーが便利です。ただし、空港の到着ロビーで「タクシー?」と声をかけてくる客引きは、100%無視してください。
料金の目安は、旧市街や新市街まででおよそ1,000TL〜1,200TL(約22〜27ドル)ほど. もちろん渋滞や有料道路の使用で多少前後しますが、これより極端に高い場合は注意が必要です。
Arda’s Insider Tip: 新空港(IST)のタクシー乗り場は階層によって分かれています。必ず公式のタクシーランク(乗り場)から乗り、BiTaksiというアプリでルートを追跡すると安心です。
スムーズな移動のためのチェックリスト
空港から市内へ向かう際、これだけは押さえておきましょう。
- Havaistの行き先番号を確認する: スルタンアフメット行きは「HVIST-12」、タクシム行きは「HVIST-16」など、番号で覚えるのが確実です。
- クレジットカードを手元に用意する: Havaistの車内やチケットブースでは、現金よりもカード決済がスムーズで推奨されています。
- タクシーの色を確認する: 一般的な「黄色」、少し高級な「青色」、ラグジュアリーな「黒色」があり、料金体系が異なります。
- BiTaksiアプリをダウンロードしておく: タクシーに乗る際、目的地を提示したり、おおよその運賃を事前に把握したりするのに非常に役立ちます。
- 少額のトルコリラ(TL)を持っておく: タクシーで万が一カードが使えない場合や、チップ用に少しだけ現金があると安心です。
空港から街へ向かう最初の1時間は、旅の印象を左右する大切な時間。Havaistで現地の風を感じるか、タクシーでプライベートな空間を確保するか。あなたのスタイルに合わせて選んでください。
【HowTo】新空港から地下鉄(M11線)を利用して最短で市内へ行く手順
渋滞を完全に回避して、最も正確な時間で市内にたどり着きたいなら、2023年に開通した地下鉄M11線一択です。タクシーで1時間以上かかることもあるイスタンブールの悪名高い交通渋滞を横目に、時速120kmで駆け抜ける爽快感は、一度体験するともうバスには戻れません。
ただ、新しい路線ゆえに注意点もあります。イスタンブール生まれの私から言わせれば、この駅は「空港の中」というより「空港の隣」にあるという感覚が正解です。
Arda’s Insider Tip: 地下鉄M11線は非常に高速ですが、空港の到着ロビーから駅のホームまでは徒歩で約10〜15分ほどかかります。時間に余裕を持って行動しましょう。
M11線を利用した市内へのスムーズなステップ
初めての方でも迷わないよう、具体的な手順をまとめました。
- 「Metro」の案内板を追いかける: 到着ロビーを出たら、床や天井にある「U」マーク(地下鉄)のアイコンに従って進んでください。
- イスタンブールカードを入手する: 駅の入り口にある黄色い自販機(Biletmatik)で、イスタンブール公共交通機関完全ガイドでも紹介している必須アイテム「イスタンブールカード」を購入・チャージします。
- 深いエスカレーターを下りる: M11線は非常に深い場所にあります。長いエスカレーターを数本乗り継ぐので、大きな荷物がある場合はエレベーターを探しましょう。
- Gayrettepe(ゲイレッテペ)行きに乗車する: 終点のゲイレッテペ駅まで約30〜35分。車内は清潔でWi-Fiも完備されており、非常に快適です。
- ゲイレッテペ駅でM2線に乗り換える: 観光の拠点となるタクシム広場や旧市街方面へ行くには、ここでM2線(緑色のライン)に乗り換えます。
ゲイレッテペ駅での乗り換えのコツ
最大の難所はゲイレッテペ駅での乗り換えです。ここも非常に広く、5〜8分ほど歩く必要があります。「M2 Yenikapı」方面の標識を見失わないようにしてください。
料金面でのメリットは絶大です。タクシーなら安く見積もっても800〜1,000TL(約16〜20EUR)かかりますが、地下鉄なら乗り換えを含めても100TL(約2EUR)以下で済みます。浮いたお金で、ちょっと豪華なバクラヴァ(トルコの甘い菓子)を自分へのご褒美にするのはいかがでしょうか?
もしあなたが、荷物が少なめで「現地の人と同じリズムで移動したい」と考えているなら、M11線は最高のパートナーになってくれるはずです。
サビハ・ギョクチェン空港(SAW)からアジア側・ヨーロッパ側へのアクセス
「サビハは遠い」と敬遠する人もいますが、実は新空港よりもコンパクトで使い勝手が良く、私はこちらの空港に降り立つ方がワクワクします。アジア側の活気ある空気感へダイレクトに飛び込めるからです。

迷わず選べる安心感「Havabus」
大きな荷物があるなら、白い車体が目印のシャトルバス**Havabus(ハヴァバス)**が最もスマートな選択です。空港の出口を出てすぐの場所に停車しており、チケットも乗車時に現金やカードで支払える手軽さ。タクスィム(ヨーロッパ側新市街)行きと、カドゥキョイ(アジア側中心地)行きの2路線がありますが、どちらも100〜150TL前後(約2〜3ユーロ)と非常にリーズナブル。バスの窓から流れるアジア側の住宅街の景色を眺めていると、「ああ、イスタンブールに来たんだ」と実感が湧いてくるはずです。
時間の正確さを優先するなら「地下鉄M4線」
イスタンブールの悪名高い交通渋滞に巻き込まれたくないなら、2022年に開通した地下鉄M4線の一択です。空港の地下からカドゥキョイまで、渋滞知らずの約50分。運賃は公共交通カード「イスタンブール・カルト」を使えば、わずか数十円〜百円程度の負担で済みます。ただし、ホームがかなり深い場所にあるため、大きなスーツケースを持っての移動は少し骨が折れるかもしれません。身軽なバックパッカースタイルなら、これが最強の手段です。
Arda流:カドゥキョイから「フェリー」で海を渡る贅沢
もしあなたが旧市街(スルタンアフメットやエミノニュ)を目指すなら、ぜひ試してほしいルートがあります。それは、まずバスや地下鉄でカドゥキョイ(Kadıköy)へ向かい、そこからフェリーに乗り換えて海を渡る方法です。
カドゥキョイの港からエミノニュやカラキョイ行きのフェリーに乗り込めば、目の前にはボスポラス海峡の絶景が広がります。カモメにシミット(ゴマパン)を投げ、潮風に吹かれながらチャイを飲む。ただの移動が、イスタンブールで最も贅沢な「クルーズ」に変わる瞬間です。タクシーで渋滞の橋を渡るストレスを考えれば、このルートこそが旅の質を一段引き上げてくれると私は確信しています。
【比較表】予算・時間・快適さで選ぶ最適な移動手段まとめ
結局のところ、どの手段を選ぶべきか。私の結論はシンプルです。「1人なら迷わずシャトルバス、3人以上なら迷わず専用送迎(またはタクシー)」。これが15年この街を見てきた私の鉄則です。
一人旅 vs グループ旅行、どちらが賢い?
イスタンブールの移動コストを考える際、単価だけで判断するのは禁物です。以下の表で、今の自分の状況に最適なものを見つけてください。
| 移動手段 | 費用の目安 (TL / EUR / USD) | 所要時間 | おすすめのタイプ |
|---|---|---|---|
| Havaist / Havabus | 170〜220 TL (約4€ / 4.5$) | 60〜100分 | 一人旅、コスパを最優先する方 |
| タクシー | 1000〜1300 TL (約20〜26€ / 22〜29$) | 45〜80分 | 2〜3名、荷物が多い方 |
| 専用送迎 (事前予約) | 1250〜1600 TL (約25〜32€ / 28〜35$) | 45〜80分 | 家族・グループ、安心感を求める方 |
| メトロ (新空港のみ) | 約40〜80 TL (約1€ / 1.5$) | 60〜90分 | 渋滞を避けたい、体力に自信がある方 |
3人集まれば、一人あたりのタクシー料金はシャトルバスと大差ありません。重いスーツケースを抱えて石畳の坂道を歩く苦労を考えれば、数ユーロの差は安い投資だと思いませんか?
渋滞という名の「イスタンブール名物」をどう避けるか
一つだけ覚悟しておいてほしいことがあります。それは渋滞です。特に平日の夕方(17時〜20時)に到着する場合、タクシーやバスの所要時間は平気で1.5倍に膨らみます。
もしあなたが「絶対に20時のディナー予約に間に合わせたい」というなら、新空港(IST)からはメトロを乗り継ぐのが最も確実です。そんな夜には、「ケバブ」の先にある美食:夕暮れ、小皿料理、そしてラク。イスタンブールの夜を彩る「メイハネ」の流儀で紹介しているような、活気ある夜の街があなたを待っています。ただし、メトロは乗り換えが多く、駅構内の移動距離も長いため、体力は使います。快適さを取るか、時間を取るか。この街ではその選択が常に求められます。
Arda’s Insider Tip: HavaistやHavabusの料金は、現金のほかクレジットカードでも支払えるようになっています。高額紙幣の両替を急ぐ必要はありません。空港の両替所はレートが良くないので、まずはカードで市内へ向かい、街中の両替所を使うのが賢い選択ですよ。
到着後の第一歩をスムーズに:イスタンブールカードと両替のコツ
空港に着いてまず手に入れるべきは、豪華なガイドブックではなく**「イスタンブールカード」一枚**です。これがないと、市内の公共交通機関(バス、メトロ、トラム、フェリー)には一歩も踏み出せません。
イスタンブールカードをどこで買うか
イスタンブール空港(IST)でもサビハ・ギョクチェン空港(SAW)でも、到着ロビーを出てすぐの場所にある黄色や青色の自動券売機「Biletmatik」を探してください。正直、行列ができていることもありますが、怯む必要はありません。操作はシンプル。カード本体代(現在は約70〜100TL程度)を支払い、チャージ(トップアップ)するだけです。
私の経験上、最初は一人あたり200〜300TLほどチャージしておけば、ホテルまでの移動と初日の散策には十分。小銭を用意しなくても、このカード一枚で風を切って街を移動できる。この解放感こそが、旅の醍醐味だと思いませんか?
両替は「最小限」が鉄則です
空港の両替所はレートが驚くほど悪いことが多い。これは世界共通の悩みですね。私はいつも、空港では当面の交通費やチップとして必要な20ユーロ(約1,000トルコリラ)程度だけを両替するか、ATMで直接トルコリラを引き出すことをおすすめしています。
ATMを利用する際は、銀行が運営しているもの(AkbankやZiraat Bankasıなど)を選んでください。路上の怪しげなATMは手数料が高い場合があるので要注意。賢く立ち回って、浮いたお金は職人の舌が認めた「究極の家庭料理」:エスナフ・ロカンタで味わう、滋味豊かなトルコの日常で紹介しているような、街中での贅沢な食事に回しましょう。
最高の朝が待っています
長旅の疲れを癒やすのは、やはり美味しい食事。イスタンブールの朝は、香ばしいチャイの香りと焼きたてのパンから始まります。空港から市内へたどり着き、ホテルに荷物を預けたら、まずはトルコの朝ごはんを楽しんでください。オリーブ、チーズ、そして蜂蜜が並ぶテーブルを前にすれば、移動の疲れなんて一瞬で吹き飛んでしまうはずです。
さあ、準備は整いました。喧騒と情熱の混ざり合う、愛すべき私の故郷へようこそ!
よくある質問(FAQ)
イスタンブールカードはクレジットカードで購入できますか?
はい、多くの「Biletmatik」端末でクレジットカードやデビットカードが使用可能です。ただし、時折通信エラーで使えない端末もあるため、少額の**トルコリラ現金(100TL札や200TL札)**を持っておくと安心です。高額紙幣は受け付けない場合があるので注意してください。
空港から市内への移動で、現金が必要な場面はありますか?
「Havaist」や「Havabus」といった空港シャトルバス、およびメトロを利用する場合はイスタンブールカードやクレジットカードで決済できるため、現金はほぼ不要です。ただし、個人経営のタクシーを利用する場合、稀にカード端末が故障していると言われることがあるため、念のため少額の現金を持つのがスマートな空港アクセスのコツです。
イスタンブールカードは1枚を複数人で共有できますか?
以前は可能でしたが、現在はルールが厳格化され、原則として1人1枚の所持が推奨されています。特にメトロからトラムへの乗り継ぎ割引などは、個別のカードでないと適用されません。スムーズな移動とトラブル防止のためにも、同行者全員分を購入することをおすすめします。
まとめ
空港から市街地への移動は、いわばイスタンブールという壮大な物語のプロローグです。見知らぬ土地での最初の一歩がスムーズであればあるほど、その後の滞在で出会う景色や食事、人々との交流をより深く、心ゆくまで楽しむ余裕が生まれます。
交通手段を賢く選ぶことは、単なる移動以上の意味を持ちます。それは、この街のリズムに自分を馴染ませていく最初の儀式のようなもの。重い荷物を置いて一息ついたとき、あなたの目の前には15世紀の歴史と現代のエネルギーが混ざり合う、唯一無二のイスタンブールが広がっているはずです。
もし途中で少し戸惑うことがあっても、心配はいりません。その不規則ささえも、この街が持つ愛すべき魅力の一部なのですから。万全の準備を整えたら、あとは好奇心だけを胸に、この美しい街へ飛び込んできてください。
ボスポラス海峡を渡る風が、あなたの旅を最高のものにしてくれるよう願っています。イスタンブールで、お待ちしています。
コメント
あなたの考えを教えてください